大分が誇る美味格安ファミレス ジョイフルの次世代経営戦略を勝手に考える会



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九州には「Joyfull(以下、ジョイフル)」という、美味しくてお安いファミリーレストランが417店舗もあり、毎日九州の人々のお腹を満たしています。全国には802店舗(新業態・FC含む、2018年9月5日現在)ありますので、実に半分が九州に集中しています。九州旅行者であっても、何度かはお世話になるファミレスですが、最近、おしゃれになってきたのです。

ジョイフルとは

ジョイフルとは、今から42年前(1976年)、大分県で焼肉チェーン店として設立された会社です。その3年後、大分県内にジョイフル1号店をオープンさせて以来、九州を中心に、日本全国に802店を構えます。

店舗展開マップ

最近は徐々にお値段が高くなってしまっていますが、かつては500円で美味しいハンバーグ定食が食べられたのです。

しんけんチーズハンバーグ

しんけんチーズハンバーグ
Shinken Cheese Hamburg Steak
真剣起司漢堡排
657kcal 食塩相当量 1.5g
¥599(税込¥646)

そんなジョイフルですが、九州っ子にはお馴染みの店構えは、くるんとしたフォントの巨大なオレンジロゴと黄色の背景だったのですが、2013年の「ジョイフルリブランディングによりロゴマーク変更・シンボルマーク新設」により、ちょっとおしゃれ?になってしまいました。

ジョイフル -  → 沿革

創業から40年が経ち、800店舗、従業員数1,600人超、資本金も60億円、売上高660億円の大企業へと成長したジョイフルですが、次の戦略はどのようにあるべきでしょうか。勝手に経営戦略を立ててみます。

ジョイフルの次の一手は「ベジタブル」

ジョイフルの強みは、創業が焼肉店であったように、それなりに美味しいハンバーグなど肉料理です。うまいコメ、うまい肉があれば、ついつい食べ過ぎてしまうのですが、肥満の人の割合は「20歳以上の人の肥満の割合は男性30.7%、女性21.9%」ともあります。

肥満者( BMIBMI ≧25 kg/m 2)の割合は男性 30.7 %、女性 21.9 %。
肥満者( BMIBMI ≧25 kg/m 2)の割合は男性 30.7 %、女性 21.9 %。

(出所:厚生労働省

九州っ子の胃袋を支えるジョイフルは、当然その健康のことも考えることも社会的義務です。徐々に増加していく肥満率の低減をミッションとすると、顧客セグメントに応じて、提供するメニューを検討する必要があります。

今後の日本の高齢化社会を考えると、現状の若者向けメニューに加え、年配の方々の食を支える戦略を考える必要があります。また働き盛りの壮年期から中年期の基礎的な健康管理も求められます。

そして、ダイエット要望に対応したファミリーレストラン、飲食店は思いのほか少ないのですよ。だいたいカロリーベースで600~1000kcalがボリュームゾーンとなり、お腹を満たしつつ、健康とダイエットに効果的なメニューを探すのが困難な状況です。

もちろん、低カロリーメニューは思いのほか高額となりがちであり、実際の需要が少ないという点も指摘できます。しかし、ここを満足させるというのが、差別化のポイントとなるわけです。

高齢者は肉、それ以外は野菜メニューを考えてみよう

というわけで、顧客セグメント別にメニューを大別すると、以下の通りになりませんか?

  • 高齢者…筋力維持のため、肉を食え。
  • 若い女子、中年の男女…サラダ中心でいけ。

高齢者に対する肉料理の提供は既存の通りで大丈夫そうです。胃の消化に負担の少ないハンバーグ系かつソースで味の濃い薄いを調整すれば良いかと思いますので、ハンバーグのソースは別添で、むしろノンオイル青じそドレッシングとかで良いかと思います。

さて、中高年の紳士淑女の健康を維持しつつ、若い女子の胃袋をつかむメニューとは何でしょうか?

それは野菜を中心としたタンパク質系メニューでしょう。炭水化物を取りたくなってしまう衝動をどのように抑えるべきか、これがメニュー開発の最大の壁です。

コンセプトとしては「素食(シンプルなメニュー)」ですが、シンプルすぎてもインスタバエしないので、やはり少しゴージャスにする必要がありますので、よくあるサラダバーの他、女性の体を冷やさないタジン鍋的な温野菜メニューも必要でしょう。おやつサラダとかもよいかも。実はおでんは日本が誇るべき最高の温野菜メニューではないかと、いつも思います。「温食」というキーワードは、中華圏の皆さんにもお馴染みです。

男性 女性
肉や納豆などタンパク質を添加した野菜メニュー 温野菜+微量の炭水化物(ニョッキとか?マロニーも好きです。)

ジョイフル・ベジのロゴを勝手に考える

さて、顧客セグメント別にメニューも決まったことですし、あとはロゴを勝手に考えましょう。

飲食店など企業では、「見た目」がとても重要で、経営とデザインを融合させ、視覚的にブランド力を向上させようという試みをコーポレート・アイデンティティ:CI(またはヴィジュアル・アイデンティティ:VI)戦略といいます。具体的には、ロゴ等を刷新し、企業の内外に向けて、「我々は変わった。●●という方向を目指す。」という企業理念を「多くの言葉を用いず」浸透させていく戦略のことです。

なぜ「企業の内外」かというと、顧客満足度の高さは、その提供する接客担当者のモチベーションにも依存するという考えに基づきます。元気よくお客さんをもてなす従業員に接客してもらったほうが、顧客満足度も高まるという普通の考えです。これを従業員満足度といいます。顧客満足度を高めるだけの施策を一般的にマーケティングといいますが、社内従業員に向けたモチベーション向上のマーケティング戦略のことを、インターナル・マーケティング(内部マーケティング)といい、人手不足が叫ばれる日本の企業で、とても重要視されるべき概念です。

さて、お客さんへのブランド力の向上と従業員のロイヤリティ(自社への忠誠心)を高めるための手法がCI(またはVI)ですが、新事業のジョイフル・ベジ(という名称に勝手に決めといた)ではどうしましょうか。

せっかく、2013年にロゴの刷新(これもCI戦略の一つと思われる)しているので、このロゴを生かしつつ「健康的なベジタブル感」を追加しましょう。

ジョイフル・ベジ
ジョイフル・ベジ

実際には、どこのファミレスでもすぐに手を出せる戦略ですので、さらなる差別化は地元野菜の使用でしょうか。