熊本の水前寺公園の庭園を散策する会



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熊本地震から2年が経ちましたが、ようやく熊本を訪問する機会がありました。現在、熊本城は修復中で遠くから眺めることしかできませんが、熊本市内には、そのほかにも観光スポットがあります。その一つが「水前寺公園」です。

三大庭園ではないけれど、見どころ満載の水前寺成趣園

日本の三大庭園といえば、金沢市の兼六園、岡山市の後楽園、水戸市の偕楽園と言われていますが、このほかにも、なかなか素敵な庭園がありますが、熊本が誇る庭園が、水前寺成趣園(すいぜんじじょうじゅえん)です。

熊本の水前寺成趣園(じょうじゅえん)
熊本の水前寺成趣園(じょうじゅえん)

水前寺成趣園は「桃山様式の優美な回遊式庭園」とされ、東海道五十三次を模したと言われる趣ある風情が特徴です。入り口を入ってすぐに見える小高い山はまさに富士を表しており、この庭園内には、阿蘇の山々も再現されています。

1636年(寛永13年)、細川家の三代目忠利公はこの地に「国府の御茶屋」を設け、羅漢寺(らかんじ)(大分県)住職・玄宅和尚のため、寺を建立しました。その寺を「水前寺」と名づけたことが名前の由来となっている通り、大きな池があり、魚たちが優雅に泳いでいます。

水前寺成趣園の池で泳ぐコイ
水前寺成趣園の池で泳ぐコイ

敷地内には、「出水神社」があり、歴代藩主を祀り、報恩の誠をささげる有志により、明治11年に建立されたとあります。熊本市内の生活の守護神として、御神徳を仰ぐ人々の参拝で終日賑わいを見せているそうです。

明治初期の西南戦争後に創建された出水神社(いずみじんじゃ)
明治初期の西南戦争後に創建された出水神社(いずみじんじゃ)

水前寺成趣園の富士山は、夏という季節もあり、芝生がしっかり生い茂っていました。どことなく、Windows XPのスタート画面の画像にも似ています。

水前寺成趣園にある熊本の富士山
水前寺成趣園にある熊本の富士山

水前寺成趣園のパワースポット 縁結びの木「梛(なぎ)」

ところで、近年はパワースポットブームですが、水前寺成趣園のパワースポットといえば、縁結びの木「梛(なぎ)」ではないでしょうか。

推定樹齢は300年を超え、幹回り2.3m、樹高は12mのそこそこ巨木です。
マキ科マキ属で本州以南の温暖地域に分布する常緑高木で、古来より縁起の良い植物とされています。特にこの木は、マキ属の中でも美しい木と言われているようです。

なぜ、縁結びと言われるのかというと、2枚ずつ同じ場所から出ている葉は、針葉樹なのに広葉樹のように幅が広く、縦には簡単に裂けるのに、横にはなかなかちぎれないという、丈夫さにあやかって、男女の縁が切れないように、ということらしいです。

水前寺成趣園のパワースポットといえば、縁結びの木「梛(なぎ)」
水前寺成趣園のパワースポットといえば、縁結びの木「梛(なぎ)」

立て看板によると、葉は裏も表も同じようなので、夫婦で持っていると裏表のない夫婦生活が送れるとか。真偽は分かりませんが、源頼朝と北条政子が葉を一枚ずつ持ってお守りにしたとか。
また、梛の木の読み方が凪(なぎ)に通じることから、昔から漁師や船乗りが葉や実をお守りにしたとも言われています。
いずれにしても、苦難をなぎ払うとされていることから、様々な厄除けや商売繁盛・金運などのお守りとして大切にされており、財布に葉を入れておくとお金と縁が切れないとも言われています。※ここの葉は取ってはいけませんよ。

阿蘇の山並みを再現した庭園の山々

大分から熊本にかけてのルートを通ると、阿蘇の山々を見ることができます。草の生えたポコポコとした山が特徴です。そんな阿蘇の山が再現されている(と思う)のが、水前寺成趣園にもあります。それほど説明があるわけではないので、どう感じるかは、その人次第です。
奥に見える、シュッ!とそびえたつビルディングが印象的です。

水前寺成趣園の山々
水前寺成趣園の山々

古今伝授の間(こきんでんじゅのま)

阿蘇の山並みの先には、古民家が見えます!
この古民家は、古今伝授の間(こきんでんじゅのま)と言われ、後陽成天皇の弟、八条宮智仁(はちじょうのみやとしひと)親王に細川幽斎が古今和歌集の秘伝を授与した由緒ある建物で、大正元年に京から移し復元されたものだそうです。

移築という響き、古民家好きにはたまりません。移築の様子が見たかったです。

古今伝授の間(こきんでんじゅのま)
古今伝授の間(こきんでんじゅのま)

現在では、ここでお茶を楽しむことができます。

古今伝授の間(こきんでんじゅのま)で楽しむお茶
古今伝授の間(こきんでんじゅのま)で楽しむお茶
古今伝授の間(こきんでんじゅのま)から見える庭園の様子
古今伝授の間(こきんでんじゅのま)から見える庭園の様子

熊本定番の民芸品「彦一こま」は必ず入手せよ!

どこの土地でも、民芸品と呼ばれるものがあります。最近は、古臭く荷物になるだとか、高いとか言われますが、旅行に行った先の民芸品は、必ず一点は購入するべきだと思います。これは、その土地の風土を知り、今の経済活動とどのように結びついているかを知ることができるうえ、民芸品を通して、デジタルな写真とは違う旅行の記憶(旅行記)として残ります。

また、このような民芸品が家に置いてあり、その由来を知っているということは、とてもかっこいいことだと思います。

という訳で、「地方お土産屋研究家」としては、いつも通り、お土産屋を見て回ります。水前寺成趣園内には複数のお土産屋がありますが、その中でも熊本っぽい商材を取り扱っているお店がありました。

彦一こま
彦一こま

熊本の民芸品「彦一こま」と呼ばれるタヌキ(基本)の木工品は、実は4つのコマになります。頭、胴、傘、台。よくできています。
熊本といえば、最近はくまモンが有名ですが、タヌキ1700円に対し、くまモン1800円と100円の差がくまモンのマージンかと思うと、素直にくまモンを買うわけにはいきません。

くまモンは徹底的にマーケティングにより制作されているキャラクターである一方、タヌキは民芸品を作っている歴代のおっちゃんらの感性によって育まれた共同キャラクターであると言えます。やはり、柳宗悦先生ばりに、その土地で生み出された昔からあるものを購入するべきだと思いますので、タヌキを購入です。

熊本民芸品 彦一コマのタヌキバージョンをゲット!
熊本民芸品 彦一コマのタヌキバージョンをゲット!
熊本の民芸品「彦一こま」のタヌキこまは、タヌキが4つのこまになって、グルグル回る。
熊本の民芸品「彦一こま」のタヌキこまは、タヌキが4つのこまになって、グルグル回る。

歩き疲れたら園内の茶屋で冷やし抹茶

ぐるっと一周するだけでも、20~30分くらい散策できます。炎天下の中、すっかり干上がってしまうので、正門近くの茶屋で休憩です。茶屋では、かき氷の他、冷やし抹茶と和菓子のセットがあります。クールダウン。

水前寺成趣園正門の茶屋で一服
水前寺成趣園正門の茶屋で一服
冷やし抹茶と和菓子のセット
冷やし抹茶と和菓子のセット

正門付近には「はやしのいきなり団子」!

水前寺成趣園正門の外には、ココでしか買えない、小山薫堂さんプロデュースの「いきなり団子」というお店があります。

小山薫堂さん、くまモンの生みの親だったんですね。

有名なのかは分かりませんが、粉もん的に気になったので、イートインです。

広告バンバン!はやしのいきなり団子
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積極的な情報提供が商売繁盛の秘訣?
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どの辺がいきなり団子かは分かりませんが、1つ購入すると、冷たい麦茶をサービスしてくれ、店先に座って食べることができます。
イモ団子っぽかったです。

はやしのいきなり団子
はやしのいきなり団子

水前寺成趣園は、7:30~開園(※)していますので、人が少ない開園直後がオススメです。近所の駐車場は分かりにくいので、よく調べてから行くと良いでしょう。食べ歩きしながら、1時間程度の時間で楽しむことができます。

営業時間. 3月~10月 7時30分~18時(入園17時30分まで) 11月~2月 8時30分~17時(入園16時30分まで)