いつも通り、バナナが食べられることなく熟し始めたので、マフィンにします。今回は2019年初マフィンということで、正月初詣定番のテキヤ・チョコバナナからインスピレーションを得たチョコ・バナナマフィンを作ります。
完熟バナナのチョコベビー・マフィン
完熟バナナは説明する必要もありませんが、「チョコベビー」については、一言添える必要があります。チョコベビーとは(株)明治から発売されている粒チョコレートで、発売以来40年にわたるロングセラー商品です。
テキヤのチョコバナナといえば、バナナに割りばしをぶっさして、溶けたチョコレートに浸すだけで原価20~30円が販売価格200~300円になる魔法のバナナですが、今回はチョコレートにこだわりたいと思い、ふと頭によぎったのが明治のチョコベビーだったのです。
チョコベビーの特徴は、5ミリ程度の粒々チョコレートですが、特徴はその「歯ごたえ」にあると思います。何となく「もちっ」としていませんか?焼いてしまうと、このもちもち感はなくなってしまうかもしれませんが、直感を大切に、明治チョコベビーをメインで使うレシピとします。
バナナについては、毎度、買っても何となく食べることなく熟すまで放置してしまいます。年末購入、年を越し、完熟してしまったバナナさん。
チョコベビー・マフィンの秘伝レシピ(一子相伝)8カップ分
今回のマフィンは、チョコチップを入れるということもあり、バターは使わず、油は控えめ、かつグレープシードオイルにします。それと、食塩は一切入れません。マフィンに塩は不要です(前回、無塩バターがないため、通常のバターを使ったら、しょっぱくて美味しくなかったトラウマ)。
- 強力粉…75g
- 薄力粉…75g
- 完熟バナナ…2本程度
- 明治チョコベビー…1本まるごと
- ベーキングパウダー…5g
- グレープシードオイル…60g
- 砂糖…75g
- 卵…1個
- 牛乳…70g
- アーモンドスライス…適量
サクサク・しっとり感は強力粉&薄力粉の1:1やで、たぶん
材料は上記の通りですが、強力粉と薄力粉は1:1としています。特に思惑はありませんが、外カリッ!中モチッ!なら強薄同じで良いのかなという感じです。
今回使用する強力粉は、日清特製強力粉です。
材料は、よく「粉は振るうように」とかあるのですが、あまり気にせず、ボールにまとめて放り込んでぐちゃまぜが良いと思います。マフィンは、それほど神経質になるようなメニューではないです。
基本ですが、最も重要な点は、ベーキングパウダーが均等に混ざることです。強力粉・薄力粉は適当でも大丈夫ですが、BPが不均一ですと、後々のふくらみに影響ができます。
材料が混ざった頃合いに、チョコチップを投入します。5粒×8マフィン分を残し、後は生地に投入してください。5粒は型に入れてから、上からおしゃれトッピングします。
生地が混ざったら、マフィン型に投入です。マフィン型の55%くらいがちょうどよい感じです。大さじで山盛り2杯ちょい。
それと、アーモンドスライスを3~4枚ずつ入れます。で、チョコチップを1カップごとに5粒程度いれると、雰囲気出ます。
マフィンの焼き時間は、オーブン余熱180度で25分程度で大丈夫です。念のため、焼き上がり後に竹串を刺して、ペトペト生地が付かないことを確認します。
バター不使用!サクサク・しっとり!完熟バナナのベビーチョコ・マフィンの完成!
という訳で、簡単に出来上がってしまったチョコチップ・バナナ・マフィンです。
マフィンの経済性を考えてみよう!
今回のバナナマフィンを作るにあたって、材料費は以下の通りです。
- 日清カメリア強力粉…1㎏ 387円→75g分が29円
- 薄力粉…1㎏ 387円→75g分が29円
- 完熟バナナ…2本で80円
- 明治チョコベビー…1本まるごと→97円
- ベーキングパウダー…100g 225円→5g分が12円
- グレープシードオイル…400g 718円→60gが108円
- 砂糖…500g 168円→75g分が25円
- 卵…1個→35円
- 牛乳…1000ml 246円→70g分が17円
- アーモンドスライス…45g 300円→4g分が27円
8個を作るのに、約450円÷8個=56円/個になります。ここにオーブン本体の減価償却費および電気代は含まれていませんが、原価率を20%程度で想定した場合、上代(販売価格)は56円÷20%=280円→300円/個で販売するのはいかがでしょうか?
仮に固定費を家賃10万円/月、人件費(3名で25万円/人)と想定すると、限界利益率81.3%ですので、固定費85万円÷限界利益率81.3%で104.5万円/月で収支トントンとなります。つまり、3,500個/月→175個/日(20日稼働)です。
これに毎月、利益を10万円程度欲しいなー、と思うのであれば、固定費95万円÷81.3%で約117万円の売上高になるので、3,900個/月→195個/日程度販売すれば、少し余裕が生まれますね。
実際には、光熱水費等の諸経費がかかるので、マフィン専門店として独立するのであれば、月間200万円(日商10万円/マフィン340個)程度は販売したいものです。
マフィンを1日340個販売することは、結構難易度が高いと思います。1日の稼働時間が8時間だとすると、340個÷8時間で、1時間当たり43個を販売しなくてはいけません。ですので、その辺の廃れた駅前で販売しても、どうにもなりません。よって、店頭販売で全体の40%、直接固定客60%(例えば、老人ホームや学校などに毎月納めるとか)ですと、ちょうどよいかもしれません。また、通信販売を組み合わせれば、店頭・固定客・通販を3.3割とすることで、収益の3本柱とすることが可能かもしれません。
マーケティングやブランディングといった手法により、マフィンを1個300円で販売することを目指しながら、原価(例えば、グレープシードオイルや強力粉・薄力粉)をまとめて購入することにより下げることが可能となるはずです。これにより、原価率を下げ、限界利益率を上げることができれば、マフィンの販売価格を250円とすることが可能かもしれません。または大量購入により原価を下げつつ、「○○産のレンゲ蜂蜜入り」という風に、希少性を訴求することで350円で販売することが可能かもしれません。
いずれにしても、マフィンは他のベーカリー(パンなど)と比較し、材料を混ぜて焼くだけですので、製造にかかわる人件費が圧倒的に安く済む商材です。ここに目を付ければ、低原価(つまり高い粗利益)を維持しつつ、少人数で、それなりの収益を確保できるのではないかと思います。
そして、今後のマフィンのキーワードは、「健康志向」です。小麦粉系や米粉系をおさえ、代替素材として別の「粉もの」でかさまししつつ、野菜系を練り混み、「健康総菜マフィン」とすることで、スイーツの幅を出て、ランチ系の需要を取り込むことが出来ると思います。(というか、そこを収益の柱とする方が良いと思います。)
以上、新年早々のマフィンに対する熱い思いを語った次第です。
今日のマフィンは好評でした。
マフィンで独立したい方、相談に乗ります。
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